FX・バイナリーオプション取引とゼロサムゲームの関係

FXゼロサムゲーム

 

ゼロサムゲーム」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。

 

ゼロサムゲームとは簡単に言えば、すべてを足すとゼロになるゲームのことを指します。

 

ゼロサムゲームをFX取引の例で考えてみると、通貨の投資(売買)によって利益を得た人がいる一方で、取引により損をする人も存在して、取引している人全体の利益のトータル金額と損失のトータル金額は同じであると言うことになります。

 

なのでFX取引は基本的に、ゼロサムゲームと考えて良いわけです。

 

バイナリーオプション(ハイロー取引)もFX取引と同じ為替取引で、やはりゼロサムゲームの側面はあります。

 

それだけではなく、為替通貨が対象ではない商品取引(大豆など)と、その先物取引なども全体的にゼロサムゲームの側面はあるということです。

 

 

ゼロサムゲームであれば「悪い」のか

 

それでゼロサムゲームなのであれば、それ自体が悪いことなのでしょうか?

 

得をする人がいるということは同時に同額分の損をする人がいるため、投機的であまり良くないイメージをされがちです。

 

特に先物取引は悪いイメージも付きまといますし、規制すべきだという意見も一部で聞かれることもあります。

 

誰かが利益を出したなら、その一方で必ず他の誰かが同じだけ損失を出していることにはなります。

 

ですが、FX取引は貿易などによる為替取引などにも利用されますし、投資の世界の流動性を生むのは投資家の日々の売買そのものです。

 

なので、グローバルな経済の観点から考えるとFX取引は意味のあるものと言うことができます。

 

先物取引も社会には必要とされているもの

 

もともと先物取引というのは、大豆などの商品を生産して売る側から見れば、取引が決まって商品を生産・輸送して届ける(決済)までに為替レートや商品相場の値段などが大きく変わってしまうリスクを確実にヘッジするために必要とされている取引です。

 

たとえば地球の反対側で生産された商品(鉱物や農産物など)を取引する際に、それを船に乗せて輸送してくるまでには月日がかかります。

 

だいたい数ヶ月単位でかかる場合もあるのですね。

 

その品物が到着して引き渡しするまでの間、その商品の価格相場が大きく変わってしまうリスクがあります。

 

あるいは、同じ地域(国内)で生産された商品の取引では輸送には時間はかからないかもしれませんが、生産するのには時間がかかります。

 

作物の場合は育って収穫できるまで時間も必要で、それまでの間に価格が変動するリスクもあるのです。

 

複雑にはなるのですが、「ある商品を数量を決めて、この価格で決められた期日に売り買いする」という、あらかじめの予約の権利(オプション)を売買しているわけです。

 

生産者からすれば、「確実にこの価格で売れる」という保証・見込みが欲しいのですね。

 

自分が見込んだ値段で無事に売れてくれれば、その後に価格の相場が上がろうが下がろうが気にならないわけです。

 

もし上がった場合には「実際はもっと高く売れたはずなのに」と思うかもしれませんが、逆に「下がってしまう」目もあるということです。

 

差金取引という商品の引き渡しを伴わない売買も先物取引にはあるのですが、これは投機的な面があります。

 

ゼロサムゲーム的なイメージが強いのは、差金取引の方ではないでしょうか。

 

本質がゼロサムゲームだと、どうしても利益・損失といった利害が絡みやすいので、良くないイメージは付きまとうということです。

 

とはいっても社会活動には必要なもので、必要としている人たちもいるでしょう。

 

 

株式投資はゼロサムゲーム?

 

一方で、株式投資の場合を考えてみます。

 

株式投資は昔から、債券、商品(先物)、FX、バイナリーオプションなどの取引(トレード)とよく比較されたりします。

 

株式(株券)も実際に売買できる物であるので、デイトレード(1日単位で売買を繰り返す)やスイングトレード(数日間〜数週間、数ヶ月単位で売買する)などの手法もあったりします。

 

ただ株式取引の場合には、「あくまで会社(事業)の一部を買っている(売っている)」という面があります。

 

たとえば、どこかの企業をまるごと買収しようとすれば、それだけの資金が必要になります。

 

その企業を細かく分割して、株としてその一部だけを所有する・・という形なら、1株単位の値段でその会社を購入できます。

 

会社そのものを売買しているという意識が必要なのが、株式投資でもあるのですね。

 

ということは、会社というのは利益を上げたりして成長したりすることがあります。

 

年間の売り上げが前年よりも上がることもあれば、年間の利益が増えたり、会社という「中身」も変わっていくのですね。

 

それ自体が成長する若木のような植物を持っているようなものでもあるのです。

 

事業が成功して会社が成長すれば、それだけ大きな見返りが「配当金・株価の値上がり」などという形で投資家に返ってきます。

 

反対に事業が上手くいかなければ、株を買った投資家も値下がりのような形で損失を負うでしょう。

 

これは、取引という売買だけで一概に損得が決まるわけでもありません。

 

誰かが得をすれば、その分だけ別の誰かが損をしている・・という「ゼロサムゲーム」であるとは言えないでしょう。

 

売却した人も、それを購入した人も、誰もがその後に利益を得る可能性があるのが株式への投資でもあるのです。

 

とはいえ、ゼロサムゲームのような意識で取引することも可能なのが株式取引の複雑な側面です。

 

その銘柄のファンダメンタルな面や成長性は無視したり、相場の動きだけを見てテクニカルな短期売買を繰り返して利ざやを得ようとする姿勢は、似たものがあるかもしれません。

 

 

ゼロサムゲームだから悪いのではなく性質の問題

 

ゼロサムゲームかどうか?というのは、あくまで取引自体の性質の問題でもあります。

 

ダイヤモンドなどの商品取引の場合には、商品それ自体がその後に成長して新しい利益を生み出すことはありません。

 

株式投資の場合は、対象になっているのが「株式」という会社の一部なので、会社そのものが後々成長する可能性があります。

 

商品を対象としている取引ではそれが基本的にないというだけで、それ自体が悪いものではないでしょう。

 

良くも悪くもゼロサムゲームだという本質は理解したうえで、念頭において参加するのが良さそうです。